埼玉在住中小企業勤務ダメ人間の思うところ・・・

「中小企業の勤め人」に復帰し「浪人」ではなくなりましたので、ブログ名も元通りに戻しました。

続 大学付属校のあまり知られていない事実

昨日の続きです。

 

3 中央大学高等学校は現在も定時制高校」である。

卒業すればほぼ全員が中央大学に進学できることから極めて人気が高く、合格するには偏差値70以上を必要とする中央大学高等学校ですが、実は「全日制普通科」ではなく「昼間定時制普通科の高校です。

昭和3年の学校設立時から昭和63年までは、勤労青少年のための夜間定時制で修業年限が4年でしたが、平成元年入学生から修業年限が3年に変わり、さらに平成5年4月からは夜間から昼間定時制に変わり、中央大学への推薦枠が大幅に拡大しました。その結果、中央大学付属高校や中央大学杉並高校と入試難易度が並び、都内最難関高校の一つになりました。また、定時制高校」としては日本一の難関校です。

手許に昭和59年の首都圏私立学校受験年鑑があり、中央大学の付属3校の広報ページが載っていますが、夜間定時制中央大学高等学校は、3校のうち最も古い歴史を有していますがやや異色の存在で、最下段に掲載されています。

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余談ですがこの当時は中央大学付属高校(最上段)は共学ではなく男子校でした。

この首都圏私立学校受験年鑑の「中央大学高等学校」のページを見てみましょう。

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昭和58年度卒業生40名、中大昼間部進学14名、中大夜間部進学9名だったのですが・・・

平成27年度卒業生157名、中大進学145名、現在中大には夜間部は無いはずですので、中央大学高等学校を卒業さえすればほぼ全員中央大学に進学できるようです。しかも145名の中大進学者のうち47名が看板学部の法学部です。

このように超一流高校になった中央大学高等学校ですが、今でも全日制高校ではなく「昼間定時制高校」です。中大後楽園キャンパス内に校舎を構える中央大学高等学校は高校独自の校庭がないため、全日制高校の設置基準を満たさないためです。

教育水準は高く、卒業すればほぼ無条件で中央大学に進学できる上に、「昼間定時制」のおかげで朝の始業時刻も遅く余裕をもって登校できると、いいことづくめですね。

 

 

4 慶應義塾志木高等学校の前身は慶應義塾農業高等学校であった

卒業すればほぼ間違いなく慶應義塾大学に進学できることで首都圏だけでなく全国規模で見ても最難関私立高校の一つであります慶應義塾志木高等学校の前身は慶應義塾農業高等学校でした。

慶應義塾志木高校のホームページの「志木高沿革」という項目に詳細が記されています。これはGoogleで「慶應 志木高沿革」などと検索しますとすぐにその記事を見つけることができます。

それによりますと、慶應義塾獣医畜産専門学校を基礎として、昭和23年5月に開校したのが慶應義塾農業高等学校でした。この高校は有畜農業の実践を目指して開設されたのですが、卒業後に農業関係の実務に就くものが少なく、慶應義塾大学への進学を希望する者が多かったため、昭和32年4月に農業科高校から普通科高校に発展的に転換し、同時に慶應義塾志木高等学校に改称して今日に至っています。慶應義塾に9年間だけですが農業高校が存在していたことは意外と知られていません。同校のホームページではこの当時のことがかなり詳細に記述されていますので、興味のある方はご一読をお勧めします。

2日間にわたり、大学付属校の話題をお読みいただきありがとうございました。