今日はアマチュア無線をやっている方で、しかもアマチュア無線の歴史を詳しく知っている方を対象にした投稿です。
12月に入り、そろそろ年賀状の準備をする時期になりましたが、私には手放すことができない大切な年賀状があります。
アマチュア無線界の大先輩で、戦前のわが国では2人しかいないDXCC(世界100カントリー交信)達成者のうちの一人で、戦後は日本アマチュア無線連盟理事長を歴任された大河内正陽先生(JP1BJR exJ1FP J2JJ)からいただいた年賀状です。
↓ 平成11年の正月
このところすっかりボケが進んできました。との自筆のコメントがあります。
↓ 平成12年の正月
ON4UN著 9LOW-Band DXing の翻訳を出版しました。頒布値段は送料こみで4500円です。と自筆の丁寧なコメントがあります。(この書籍は当然購入しました)
この翌年からは大河内先生の筆跡とは違っていましたので、ご家族の方が代ってお書きになっていたのかと思います。
大河内先生のサイレントキー(ご逝去)は平成15年6月1日ですので、この年賀状をいただいてから3年後のことになりますが、この時点でも精力的に海外の文献の翻訳の仕事をされていたんですね。
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大河内先生と交信したり、先生の電波を受信したりしてQSLカードをいただいている方は相当数いらっしゃると思いますが、年賀状までいただいている方はかなり少ないのではないかと思います。
↓ QSLカードもいただいております。これも大切にしています。
平成5年ごろから、個人的な興味から戦前のアマチュア無線(当時は実験局)について調査をしておりまして、多くの斯界の大先輩の方々と交流する機会に恵まれました。大河内先生にも懇意にしていただき、本当に夢のような数年間でした。私の生涯の中でも最も充実した時期だったと思います。
↓ 大河内正陽先生の略歴はWikipediaに載っています
↓ 平成15年12月の日本アマチュア無線連盟のサイトに大河内先生の功績が載っています
今では自らをダメ人間と称し、中小同族企業で虐げられて自信を失ってしまい惨めな姿をさらしている私ですが、趣味の世界とはいえ、かつてはこうした斯界の偉人と知り合い、年賀状の交換までしたいただいていたことは生涯にわたり光栄に思い続けると思います。