埼玉在住中小企業勤務ダメ人間の思うところ・・・

「中小企業の勤め人」に復帰し「浪人」ではなくなりましたので、ブログ名も元通りに戻しました。

行ってきました!「南硫黄島シンポジウム」!! その2

昨日(1月13日・日曜日)、東京都庁都民ホールで開催され、学術シンポジウムとしては異例の超満員となった南硫黄島 冒険・発見・最後の秘境!」を聴講してきたレポートの続編です。

すでにTwitterでも南硫黄島」で検索しますと、たくさんのツイートを見ることができます。また、このブログをTwitterで紹介してくださった方がいらっしゃるようで、本当にありがたいです。\(^o^)/アリガトー

また、一昨日のこのブログでは、「南硫黄島シンポジウム」は午前の部だけ参加して午後は地元に帰ってポケモンGOを楽しむと書いていましたが、南硫黄島シンポジウム」があまりにも有益な情報の宝庫であり、しかもこれまでに経験したことがないくらいの圧倒的な楽しさに酔い、迷うことなくシンポジウム開始から午後5時の終了まで居座ってしまいました。(ポケモンGOは昼休みに短時間ですが都庁でプレイしました)

さて、シンポジウム第1部(午前10時から11時50分)ですが、NHKテレビの秘島探検・東京ロストワールドで報じられなかった裏話や面白エピソードを中心に書いてみます。どれも場内が爆笑の渦に包まれた一流のジョークや皮肉や自虐ネタで、嫌味は全くありません。(注:聞き違いなどで誤った内容があるかもしれません。)

 

◎Making of 南硫黄島学術調査隊(小笠原自然文化研究所 鈴木創氏)

 南硫黄島の過酷な自然、上陸の困難さは想像以上。過去に調査を試みながら撤退していった調査隊が「悪魔の島」と書き残していた。それほど厳しい。

 太平洋戦争の激戦地となった硫黄島から距離にして60キロメートルしかない南硫黄島には、摺鉢山砲撃の際の猛烈な光などは、南硫黄島に多少の影響をもたらしたかもしれない。

 

海上のアルプスに挑む(Mt.石井スポーツ 天野和明氏)

 10年前の調査にも参加したが、その際に岩に打ち付けたボルト2本を残してきたことが10年間気がかりだったが、今回それを撤去できてホッとした。

 10年前に比べて岩の浸食が激しかった。最初に崖を上る際にアルミ梯子を利用したが、登山を専門としている自分としてはこれは邪道、ズルイと感じることも・・・。

 植物が生い茂っているところをかき分けて進まなければならないが、本州の竹林や松林に比べれば辛くない。

 10年後に再度調査があるかも知れないが、ドローンの性能がアップして重い荷物などを頂上までラクラク運搬できるようになっていれば自分のような山岳隊は必要なくなっているかも・・・。

 

◎実録!南硫黄島調査の真実(NHK 山崎敦基氏)

 海岸は角がとれた丸石が多かったが、一部の海岸は山からの落石がそのまま大量に置かれていて歩くことさえ困難。この海岸を「死の廊下」と称していた。

 撮影をするのは昼間だけかと思いきや、夜間に活動するコウモリや鳥類が多く、撮影班は昼夜を問わず撮影に追われ眠ることができなかった。

 大発見となったアカアシカツオドリの巣とタマゴ。山岳隊のような専門家ならばその巣に到達できるとのことだが、歓喜していた海鳥の専門家の川上先生には巣への到達は不可能だった。

 

◎南の島は海に限るぜ!(ダイビングサービスKAIZIN 山田鉄也氏)

 海洋班は調査隊と荷物を船から島へ無事に送り届け、調査終了後に島から船まで送り届けることが任務なので途中の10日余りはほぼ自由時間。

 三ツ星岩を目印に海を潜ると夥しい数の魚の群れに遭遇する。その中ではカッポレだけが美味しくいただける魚。魚の群れは人を警戒せず好奇心から人に寄って来る。最初は魚に寄ってこられて嬉しいが、やがて邪魔に感じるように・・・。

 水中で魚の群れなどの動画を撮影したが、音声は自身の呼吸音しか聞こえないので、山で撮影した感動的な動画と比較される困ってしまう・・・。

 

ここまでが第1部です。バード川上こと川上和人先生の軽快でテンポのいい司会進行でほぼ予定時刻通りに進みます。

午前の最後に、東京都・NHKとともに南硫黄島の2017年調査でタッグを組んだ首都大学東京の上野淳学長から挨拶がありました。

 「本学は小笠原研究の最先端を行く大学で、今後も継続して小笠原研究を重要なテーマと位置づけ研究を重ねていく」

 「私(上野学長)は立場上さまざまな場で挨拶をすることが多いが、今日のこの場ほど嬉しく誇らしく挨拶ができることはない。ご来場いただいた方々に感謝申し上げたい」

 「私(上野学長)自身も学生時代はワンゲル部だったので自然保護や自然調査などには非常に関心がある。これからも全学あげて協力したい」

このような内容だったかと思います。

 

そして昼休み(11時45分から13時)は調査隊員とのふれあいタイムです。調査隊員の方々は昼食の時間もありません(^^) シンポジウム会場のすぐ近くの展示場で調査の際に使用した品やパネル展示などを見ながら説明を受けることができます。

隊員の方々はそれぞれの分野でトップレベルにある優れた学者の方々や山岳・ダイビングの第一人者のスゴイ方々ばかりなのですが、友人のような気軽さで会話ができるのは驚きです。どの方も人柄が最高!。本当に恐縮してしまいます。

↓ 展示パネル 南硫黄島

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↓ 展示パネル 南硫黄島ってどんな島?

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↓ 南硫黄島ジオラマ

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↓ 調査隊が実際に使用したテント

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↓ 食事はこのようなレトルト製品が中心

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↓ 行動食

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↓ 簡易トイレ

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↓ 登山ロープやユマール、カラビナ

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↓ 土壌動物のパネル

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↓ 昆虫標本の一部

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↓ 海鳥のパネル

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↓ オガサワラオオコウモリのパネル

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↓ 爬虫類・地衣類苔類のパネル

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↓ 維管束植物のパネル

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↓ 菌類のパネル

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↓ 海洋生物のパネル

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↓ 陸生甲殻類のパネル

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これ以外にも、パネルや展示品が多数ありましたが、非常に多くの方々が熱心にご覧になっていまして、昼休み中の短時間では全て見ることができませんでした。それぞれのコーナーで隊員の方々が詳細で解りやすい説明をしていただけます。

↓ そして、南硫黄島調査隊になった気分になれる写真も・・・

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南硫黄島を背景に、素晴らしい記念写真が撮れました。\(^o^)/

 

昼休みが終わりますと午後の部に移ります。午後の部の詳細は明日報告させてください。