埼玉在住中小企業勤務ダメ人間の思うところ・・・

「中小企業の勤め人」に復帰し「浪人」ではなくなりましたので、ブログ名も元通りに戻しました。

非常識な質問をする自社の営業職員にも優しいワタクシ(^^)v

私は職場内での立場が弱く、半ば馬鹿にされているように感じることすらありますが、その割には、工場の作業従事者や設計担当者、保全担当者さらには営業職員からも連日たくさんの依頼事項や問い合わせが舞い込んできます。

出来る限りそうした依頼事項や問い合わせには丁寧に対応して差し上げたいと考えていますが、時々「驚きのあまり絶句してしまう」ような質問があります。

数年前だったでしょうか、中途採用で入社したばかりの営業職員から質問がありました。その質問の内容は・・・「お客さまに1本3000円で販売している交換用パッキンですが、仕入れ価格はいくらですか?」というものでした。

この質問をしてきた営業職員に、この質問の意味を確かめようと思い電話で呼び出しました。

-・・・-

わたし 「パッキンの仕入れ値を知りたいのはどうしてかな?」

営業職員「あ、これはお客さまから訊かれたんです。仕入れ値を教えて・・・と」

わたし 「そのお客さまってどなたですか?」

営業職員「〇〇設備の△△さんです」

わたし 「仕入れ値についてはお答えできません、としか言えませんね」

実は、〇〇設備の△△さんが、新米営業職員の力量を測るため、あえて非常識な質問を浴びせてその対応力を見ていることは知っていました。

営業職員「え、そんな・・・、いくらで仕入れているのか分からないんですか?」

わたし 「仕入れ値ぐらいは把握していますが答えられません」

営業職員「お客さまからの依頼です。それでは答えになりません」

わたし 「商品の仕入れ値を知らせて販売するって、おかしいと思いませんか?」

営業職員「おかしいですか?私はただお客さまに対して誠実でありたいんです」

わたし 「では、仕入れ値はお知らせできない、というのが最も誠実な回答です」

営業職員「意味が解りません」

わたし 「例えばあなたがコンビニで150円のおにぎりを買うとしますよね」

営業職員「はい・・・」

わたし 「レジで150円支払い、おにぎりを買いました」

営業職員「はい・・・」

わたし 「あなたはそこで、店の方におにぎりはいくらで仕入れているかを尋ねます」

営業職員「・・・」

わたし 「答えてくれると思いますか?」

営業職員「・・・」

わたし 「仮に答えてくれたとして、50円だったらあなたはどう思いますか?」

営業職員「仕入れ値50円は安いと思います」

わたし 「そう、50円で仕入れたなら100円くらいで売れよ!と思いますよね」

営業職員「はい、70円でもいいと思います」

わたし 「人件費や光熱費などもかかるから70円は厳しいけどね」

営業職員「あ・・・、はい」

わたし 「まぁ、仕入れ値は絶対に教えられないし、それは△△さんも百も承知です」

営業職員「え?だったらどうしてそんな質問をしてきたんでしょうか?」

わたし 「あなたを試したんだと思います」

営業職員「え・・・そうだったんですか・・・」

わたし 「仮に仕入れ値1000円とか2000円とか答えたらどうなったと思う?」

営業職員「3000円の販売価格は高いと言われます」

わたし 「それもあるけど、仕入れ値を答えたら、あなたも会社も信用を失います」

営業職員「そうなんですか?」

わたし 「知られてはならない筈の商品の仕入れ値を簡単に知らせてしまう

      あなたに信頼を寄せることはありません。また会社の体質にも

      疑問を感じる筈です」

営業職員「解りました。明日は仕入れ値はお答えできないと伝えます」

・・・・・・・・・・・・・翌日・・・・・・・・・・・・

営業職員「△△さんに仕入れ値はお知らせできません、と伝えました」

わたし 「で、どんな反応でしたか?」

営業職員「あ、そう、どうもありがとう・・・と仰っていました」

わたし 「そうですか、それでいいんです」

営業職員「いろいろと教えていただきありがとうございました」

わたし 「これからもよく考え、よく学んでいきましょう」

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このように出過ぎた行動をするので、経営幹部や管理職の一部からは煙たがられてしまうんです・・・。この若い職員の所属する営業部の先輩や上司が教育をしないことが一番の問題なんですがねぇ・・・。