埼玉在住中小企業勤務ダメ人間の思うところ・・・

「中小企業の勤め人」に復帰し「浪人」ではなくなりましたので、ブログ名も元通りに戻しました。

名刺交換で相手の出方を窺うダメ人間

昨日の投稿で、私ダメ人間が勤め先で資材や消耗品類の購買を担当していることをお知らせしました。

原材料や副資材、消耗品だけでなく、時には車両、機械、設備、工具、作業服、制服などの調達、さらには下請作業や廃棄物処理の発注も行います。そのため毎日数多くのお取引先の方々と接触します。当然のことながら、購入価格や納期の調整、支払い条件などなど依頼や交渉事は多岐にわたります。

そうした場面で「相手にナメられる」と交渉は不利になります。ナメられないために相手方企業の沿革や業況、最近のトピック、業界をとりまく環境の変化などを事前に把握します。次に購入している商品や製品の構造や組成、特質などを知識として頭にインプットしておきます。

私が勤め人になった昭和末期などはこうした情報を入手することは困難でしたが、現在はネット検索でいくらでも有益な情報が得られます。予備知識が無くてはすぐに相手のペースに嵌ったり、騙されたりします。それは防ぎたいものです。

加えて、初めてお目にかかる方に差し上げる名刺にも工夫を施しています。

↓↓↓ダメ人間の名刺です。上が表面、下が裏面です。

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青いボールペンで名前を隠し、打ち上げ花火のブックマークで勤務先や自宅を隠しています。

ダメ人間である私は10年前に役職を剥奪され、社内では末端の立場。名乗れる肩書が無いので国家が与えた肩書を名乗るしかありません。

どの業種の方が来られても、「どのような分野の話題でも大体のことは理解できますよ」とか「全くの素人に比べれば初歩的な知識はありますよ」と無言のアピールをしています。

よ~く見てみますと、どれ一つとして難関資格などありません。ポツンと一行だけ「宅地建物取引士」とか「中小企業診断士」などと記されている名刺の方が100倍カッコイイと思います。この資格全てを返納したら「宅地建物取引士」の資格がもらえるとしたら、そうするかも知れません。あ、いや、2級アマチュア無線技士だけは返納したくありませんので無理ですね・・・(笑)。

裏面の右側下段に、アマチュア無線とか将棋なども書き加えていまして、趣味の話題で盛り上がることもあります。そんなときは嬉しいですね。

この名刺、資格をアピールすることが直接の目的ではなく、相手方がここからどのように話題を膨らませる技量の持ち主か、話題の引き出しが豊富か、機転が利くか、を見ているんですよね。「あ、私も甲種危険物あります」とか「将棋初段ですか・・・居飛車党ですか?振り飛車党ですか?」などと話題が発展する相手には今後もお取引いただけるパートナーとして期待できます。

逆に何の反応も見せない相手には期待薄と判断します。何らかの反応を示してくださる方がおよそ2割、何ら反応がない方がおよそ8割です。期待を裏切られることが圧倒的に多いです。

私も受け取った名刺で相手を褒めることを心がけます。

例えば名刺の色彩が綺麗、役職が上位、勤務地が都心の一等地、会社所在地が駅に近い、電話番号の末尾の数字が「1」とか「11」で老舗企業感がある、電話番号がゾロ目や音感的に憶えやすい、電話番号とファクシミリ番号とが連番、URLのドメインがシンプルでわかりやすい、ロゴマークやシンボルマークのデザインが優れている、名刺に似顔絵があればその絵が楽しい点、資格や免許が載っている、その会社の取り扱い商品の中に意外なモノがある、顔写真がイケメン、文字(活字)が大きすぎず小さすぎず読みやすい、ISOを取得している、再生紙を利用している、などなど褒めるポイントはたくさんあります。

表面の最下段にダメ人間の自宅を載せていますが、これは相手方によって使い方を分けています。「この名刺に自宅の住所が書いてありますね、なぜですか」と問われたとします。

親しい取引先の方には「あ、自宅ね、気が向いたら年賀状でもくれるかな(笑)」

取引撤退方針の方には「あ、これはお中元やお歳暮はこちらへ、という

           意味ですよ。御社とはそこまでの取引関係にあ

           りませんので絶対に贈らないでください」と突き放します。

名刺一つとっても駆け引きのツールになりますが、活用している人ってごく僅かというのが正直な印象です。