埼玉在住中小企業勤務ダメ人間の思うところ・・・

「中小企業の勤め人」に復帰し「浪人」ではなくなりましたので、ブログ名も元通りに戻しました。

男女共学の公立伝統校はダメ人間養成所か? その1

趣味に溺れ、「仕事・職業・労働・職場・勤務」などの言葉さえ大嫌いなダメ人間を自認する私なんですが、新潟県の田舎にある日清戦争の前後の時代から続く旧制中学の流れをくむ男女共学の地域トップの高校」を卒業しています。

こういった表現を用いますと、いかにもスゴイ高校の出身かと思われそうですが、それは誤解です。実際には全然大したことはありません。

埼玉県も新潟県もかつては「公立の全日制普通科高校」には通学ができる範囲を定めた「学区」があり、学区ごとにトップ校があり、その中でも県庁所在地を含む地域にあるトップ校がその県のトップ校になっていました。

現在では「学区」は廃止され、県内どこの高校でも通ってよいことになっていますが、かつて「学区のトップ校」だった高校はいまでも相応の人気を保っています。しかし、埼玉県と新潟県とでは「かつての学区トップ校」だった人気校に合格する難易度が格段に異なります。「かつての学区トップ校」だった高校がある地域の人口が異なり、埼玉県は新潟県の約3倍の人口があります。

埼玉県では「かつての学区トップ校」だった高校に合格するには最低限偏差値65くらいを求められます。さいたま市川越市春日部市といった都市にあるトップ校になりますと偏差値65では手が届きません。70以上が必要です。

一方、新潟県で「かつての学区トップ校」だった高校に合格するには、緩やかな地域ですと偏差値57くらいでも合格の可能性はあります。新潟市長岡市のトップ校ですとかなり厳しいですが、それ以外の地域ですと「地域トップ校」に入学することはそれほど難しいことではありません。

実際、私が中学校(公立の普通の中学校です)を卒業した際、卒業生245名に対して「地域トップ校」入学者は59名。上位24%にいれば入れるので全然難関校ではありません。

たしかに偏差値57程度の者も入学できますが、中には後に旧帝大レベルに進む秀才でも「学区」が存在するため、この高校に入学します。地域では一応トップ校ですし・・・。

で、この「地域トップ校」に入学しますと近所に住む方々からは

「おぉ、〇〇高校に入りましたか!優秀なんですね!」

「将来が楽しみですね。医者か先生になるんですか?」

など褒められまくり、舞い上がってしまいます。なにしろ明治時代中期から大正、昭和と続く伝統校。地域の有力なOBやOGが活躍していますので地元ではチヤホヤされます。

それほど入学が難しくないとはいえ、「地域トップ校」ですので、中学校で勉強ができなかった生徒や札付きのワルなどはいません。ある程度常識を弁えた生徒ばかりが集まりますので、平たく言えば「上品で育ちのよさそうな男女」ばかりが集まります。確かにこの高校に通う生徒の親の職業は教員、地場老舗企業の社長、医師が多かったと記憶しています。

「地域トップ校」の制服に身を包み、「旧制中学から続く伝統の校章のバッジ」を付けての通学。教職員も生徒を信頼しており校則も緩い。男女の仲も良い。それでいて「勉強しろ」と迫られることもない。

まさに楽園なわけです。こうした環境が後の「ダメ人間」を育ててしまうのではないかと思うことがあります。

明日に続きます・・・。