埼玉在住中小企業勤務ダメ人間の思うところ・・・

「中小企業の勤め人」に復帰し「浪人」ではなくなりましたので、ブログ名も元通りに戻しました。

悲報 JI2EITサイレントキー

毎日のように報じられる著名人の訃報に対してはなるべく反応しないように心掛けているのですが、昨日の漫画家さくらももこさんの訃報の知らせはあまりにも衝撃が大きかったので、例外的にコメントを書かせていただくことといたしました。

今日のタイトル「悲報 JI2EITサイレントキー」をご覧になって、一瞬で何のことか判った方はいらっしゃいますでしょうか?

実はさくらももこさんはアマチュア無線局を開設していた時期があり、コールサインがJI2EITでした。サイレントキーとは無線界では死亡することを意味します。無線設備を操作する人が死亡していなくなってしまい、キー音(モールス符号)が聴こえなくなってしまうことを指しています。

↓ アマチュア無線関連のサイトでも訃報記事が掲載されています

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漫画やアニメももちろん素晴らしいのですが、エッセイがこれまた素晴らしいですね。極めて旺盛な好奇心。物事をさまざまな角度から見つめる視点の多さや鋭さ。大人になっても失わない子ども目線の感覚。私生活についても包み隠す部分が最小限で飾らない正直な文章。なかなかこうしたエッセイにはお目にかかれません。手許に残っているのは2冊だけですが、ほとんどの作品を読破しています。

↓ 素晴らしいエッセイ。稀代の天才作家だと本気で思います。

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エッセイでは、飲尿療法、水虫や痔の治療法などご自身が体験してきた地道な健康研究報告が書かれていまして、こんなにも健康維持のために気を遣ってこられたにもかかわらず乳がんに侵されることになろうとは、さぞかし無念だったと思います。

また、「大地震の噂」や「ノストラダムスの大予言」といったエッセイには死に対する恐怖心が率直に述べられていますが、このエッセイからも人一倍感受性が高い著者の乳がんの闘病生活が「死への恐怖」とまともに直面したものであろうことは容易に想像ができます。

それだけに訃報を聞き本当に辛い気持ちになります。

冥界ではそうした恐怖から解放され、知的好奇心充足の旅を楽しんでいただきたいと願うばかりです。合掌