11月4日および11月6日のこのブログで予告しました通り、本日午前10時15分から11時30分までの約1時間15分、かねてから念願だった第二海堡に上陸できました。第二海堡の存在を知ってから約30年。今日は忘れられない一日になりました。
横須賀市にある三笠桟橋猿島航路発券所前に午前9時30分集合の指示がありましたが、張り切って8時30分に到着してしまいました。天気は快晴、欠航の心配はありません。
第二海堡は現在でも原則として上陸禁止扱いの国有地で、例外的に指定された旅行業者が企画するツアーに参加して見学を希望する者のみが上陸できることになっています。ですので、事前に提示された項目や禁止事項を理解して「誓約書」に署名する必要があります。
提示されたのは、目で追って記憶している限り次の通りでした。
1 第二海堡は地盤崩落や陥没の可能性があるが安全対策や施設整備はされていない。
2 トイレや水道は無い。傘は使用できない(日傘もダメ)。
3 落書きや貼り紙禁止。島内にあるもの(石コロ1つでも)や動植物の持ち出し厳禁。
4 島内での飲酒・喫煙・飲食禁止(水の補給だけは可)。
5 ゴミの投棄、釣り、ダイビング、遊泳は禁止
6 島に上陸中や船舶乗降中の事故について国などに責任を問わない。
7 島内の施設などを汚損、毀損した場合は損害を賠償する。
などでした。観光ではありません。あくまで特例として島を見学させていただける特殊なツアーですので当然のことばかりです。全て納得した上で誓約書に署名し出航を待ちます。
午前9時35分、予定より早いのですが、乗船指示がありました。今回の見学ツアー参加者全員(30人前後)が集合時刻を厳守してくれたおかげで、予定よりも早く第二海堡に上陸できます。
↓ 9時35分、シーフレンドZero号に乗り込みます
↓ 乗船の直前に手渡された「上陸見学クルーズガイド」に目を通します(表紙)
表紙をめくると、第二海堡の美しい全体写真と11カ所の見どころの写真と詳細な解説が目に飛び込んできます。非常によくできたガイドで、その全てをご覧いただきたいのですが、当然のことながら無断複製や無断転載は禁止ですので表紙のみアップしました。(本当は表紙だけでもアップするのはよくないのかもしれませんが・・・)
↓ 三笠桟橋を出て数分で右手に猿島が見えてきます
↓ 午前10時過ぎに目指す第二海堡が見えてきます
↓ 午前10時11分、目の前に第二海堡が・・・すでに感激してます・・・
↓ 10時14分、第二海堡に接岸。永年の夢だった第二海堡上陸を果たします
↓ 上陸してすぐに目につく「間知石(けんちいし)」(写真の中央部よりやや下)全て手作業で積み上げたのだとか・・・
↓ 島内いたるところに「立入禁止」の看板があり、特別な場所であることを実感します
↓ 長年にわたり一般人が立ち入らなかったからか、普段見たこともない植物が大量繁殖
↓ 夥しい面積の太陽光パネルで島内施設の電源を確保
明治時代の遺構と現代的な太陽光パネルとが共存しています
↓ 防空指揮所だったと思われる建造物。島内でもひときわ存在感があります
内側は煉瓦が積まれていますが、この煉瓦は小菅監獄(現在の東京拘置所)に収容されていた西南戦争の捕虜が製造したもの。煉瓦の中には「桜の刻印」がみられるものがあるそうです。また、この建造物のすぐ下に27cmカノン砲が置かれていたとのことです。
このほかにも、第二海堡灯台、かつて15cmカノン砲があった遺構、煉瓦の刻印、わが国初の防波堤、かつて使われていた桟橋、煉瓦造りの掩蔽壕(えんぺいごう)などもありますので、この続きは明日にさせてください。
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さて、せっかく第二海堡に上陸できたのですから、アマチュア無線の移動運用でもしたいと考えていました。
「CQ CQ こちらはJH0IAM/1 千葉県富津市第二海堡移動です」と運用したら面白いかな・・・と考えましたが、傘の使用や飲食さえ認められないくらい行動に厳しい制限がある島内で電波など輻射して問題が生じたら困りますので止めておきました。こうした施設では業務用の無線設備が必ずあります。そうした国の設備や施設に故意でなくても妨害を与えるようなことは絶対に避けなければいけません。したがって今回はアマチュア無線の運用は見送りにしました。
見学の際にスマートフォンで写真をバシバシ撮りながらポケモンGOは起動してみました。ポケモンGOくらいならば国の施設や設備に影響を及ぼすことは無いと思います。
第二海堡にポケストップはあるのか? ジムはあるのか?? 非常に興味がありました。
その結果は・・・
↓ これです・・・
第二海堡にはポケストップもジムもありませんでした。ただ、携帯電話の通話圏外ではなく、GPSも問題なく利きますので、時々ポツリポツリとポケモンが出現してきます。
↓ 数分おきにポツポツと出現。このときだけは複数同時発生
捕まえた場所が「日本, 」とだけ表示されています。県や市は表示されません。
また、ポケストップが半径約3キロメートルにわたって無いことから、「ちかくにいるポケモン」の表示も独特なものになります。かつての表示がこうだったように記憶しています。
↓ 当然のことですが「レイドバトル」はありません
ポケモンGOについても明日続編を投稿します。
今日は結構疲れましたので島内の遺構の続き、ポケモンGOの様子、帰路の洋上から探った猿島のポケモンGOのジムの様子などは明日にさせてください。