埼玉在住中小企業勤務ダメ人間の思うところ・・・

「中小企業の勤め人」に復帰し「浪人」ではなくなりましたので、ブログ名も元通りに戻しました。

全国中等学校優勝野球大会(現在の夏の甲子園)での珍事

昨日は、10月6日に亡くなられた400勝投手の金田正一さんの記録の中から、あまり知られていない記録を取り上げました。繰り返しになりますが改めてその2つの記録を紹介しますと・・・

1.打者としてもすぐれていた金田さんは、昭和25年10月に日本プロ野球での最年少本塁打(17才2か月)を放っており、現在でもこの記録は破られていない。

2.昭和32年8月に中日戦で完全試合を達成しましたが、これが日本プロ野球で唯一の左投手による完全試合。日本プロ野球ではこれまで15人の投手が完全試合を達成していますが、金田さん以外の14人は全て右投手です。

このようなことを投稿しました。

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二日連続で野球ネタになりますが、今日は第3回全国中等学校優勝野球大会での珍事を投稿しようと思います、「中等学校優勝野球大会」とは、今年101回目を数える夏の甲子園大会の黎明期の大会名称です。

夏の甲子園大会は、トーナメント方式で大会が進められていきますので、1敗すればその時点で敗退となります。しかし第3回大会では、1敗しても敗退とならず、その後は勝ち上がり、ついには優勝の栄冠を掴み取ったチームがあります。愛知一中、現在の県立旭丘高校。愛知県の名門中の名門です。

第3回大会が開催されたのは1917年(大正6年)、まだ甲子園球場ではなく、鳴尾球場での開催。東海代表の愛知一中は1回戦で甲信越代表の長野師範と対戦します。

長野師範 4-3 愛知一中

敗れた愛知一中は本来でしたらここで敗退ですが、第2回大会と第3回大会は「敗者復活制度」がありました。1回戦で敗れた6チームから抽選(くじ引き)で4チームが選ばれ、4チームが再度1回戦を戦い、勝ち抜いた2チームが準々決勝で対戦するというもの。

愛知一中は6分の4の確率のくじ引きで復活を果たし、敗者復活戦に臨みます。

愛知一中 1-0 和歌山中

 

次いで準々決勝は敗者復活で勝ち上がったもう一方のチーム、明星商(大阪)との対戦。

愛知一中 2-1 明星商

 

準決勝の相手は山陰代表の杵築中(島根)。

愛知一中 3-2 杵築中

 

愛知一中は初戦での1敗の後3連勝で決勝戦まで勝ち進みました。決勝の相手は兵庫県代表の関西学院中。

関西学院中 0 0 0 0 0 1

愛知一中  0 0 0 0 0    ※6回ウラ2死降雨ノーゲーム

あと1アウトでコールドゲーム成立で関西学院中の優勝という場面で大雨。愛知一中は奇跡的に負けを免れて再試合に臨みます。

                      R

愛知一中  00000000000001  1  

関西学院中 00000000000000  0

愛知一中は初戦に敗れ、決勝戦でも大雨に救われて辛うじて命拾いをし、翌日の再試合で延長14回1-0で優勝を掴み取りました。101回にも及ぶ夏の甲子園や中等学校野球大会の中でも極めて珍しい優勝です。

私、個人的にはこうした珍しい記録は大歓迎なのですが、当時は敗者復活制度に対する批判が殺到し、翌年以降敗者復活制度は廃止されました。

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それでは敗者復活制度が廃止された第4回大会、この大会でも優勝候補筆頭に挙げられていた関西学院中でしたが・・・

↓ 第4回大会は米騒動で中止

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当時全国屈指の強豪校で第4回大会の優勝候補筆頭だった関西学院中は前年は突然の大雨、この年は米騒動で優勝の機会を失いました。関西学院中は2年後の第6回大会でようやく初優勝を飾ります。

野球の珍記録って本当に面白いですよね(^^)