11月23日以来の古銭の紹介です。今日は、昭和15年~18年までの4年間発行された「5銭アルミ貨」を取り上げます。
↓ 昭和15年~18年まで発行された「5銭アルミ貨」
表のデザインは中央に菊のご紋章と瑞雲。裏は金鵄。優れた意匠だと私は思います。
↓ 直径は19mmですので、1円硬貨(20mm)よりわずかに小さいです。
11月23日に紹介した「菊10銭アルミ貨」同様、戦況の悪化に伴い2度にわたり量目の変更がなされています。
昭和15年~昭和16年前期の量目は1.2グラム
昭和16年後期~昭和17年の量目は1.0グラム
昭和18年の量目は0.8グラム
だんだんと薄くなっていきます。
↓ (左)昭和15年、(中)昭和17年、(右)昭和18年
それぞれ20枚ずつ重ねましたが、高さが全然違います。
戦時中の金属不足の影響で、年を追うごとに薄くなってしまい、厚さや量目が異なる3種類があります。
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↓ 10枚×10列×10段=1000枚を並べてみました
前述の通り、発行年によって厚みが異なるため、重ねると高さがまちまちです。
↓ 近づいて撮影します
↓ さらに近づいて撮影します
↓ グシャグシャに崩します。アルミ貨は軽いので一瞬で崩れます
↓ 近づいて撮影します
↓ さらに近づいて撮影します
昭和15年~18年までの4年間発行されましたが、途中2回も厚さを薄くする変更があるなど、戦時中の金属不足で切羽詰まった状況が伝わってくる硬貨です。戦時中の物資不足の危機的状況を今に伝えているのは、11月23日に紹介しました「菊10銭アルミ貨」と同様です。この「5銭アルミ貨」はコイン専門店では1枚数十円から100円程度で簡単に手に入ります。