埼玉在住中小企業勤務ダメ人間の思うところ・・・

「中小企業の勤め人」に復帰し「浪人」ではなくなりましたので、ブログ名も元通りに戻しました。

お盆休暇中は原材料等の在庫切れに怯えてました・・・

標題の意味をご説明申し上げます。

私の勤め先は主に鋼板を加工した建築資材や耐久消費財などを製造販売しておりますが、毎年7月~8月に生産のピークを迎え、現状の生産人員や生産設備では対応が難しいと思われるくらいの稼働率になります。

先日のブログで、私は盆休みの8月13日、14日、15日の3日間は早朝隠密出勤をして誰もいない事務所で快適に事務作業をしていたと記していますが、私が朝7時半ごろに事務所を離れて自宅に戻るのと入れ替わりに、工場の作業に従事する方々は続々と出勤してきまして、連日フル操業をしていました。

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全国的にお盆で休業の事業所が多い中で、私の勤め先の工場はフル回転で動いていますので、盆休み期間中でも原材料や資材の在庫量はどんどん減っていきます。原材料や資材などを調達する立場の私は、毎年この時期に原材料等の在庫切れという事態を絶対に招かないように細心の注意を払っています。

1000をはるかに超える種類の原材料や資材のうち、1つでも在庫切れが発生しますと、たちまち生産が止まり、お客さまと約束した納期に製品を納めることができなくなり、極めて大きな問題になります。

今年は8月8日(土曜日)から8月16日(日曜日)まで9連休とするお取引先が多かったため、もしもその間に在庫切れが発生してしまったら、その原材料や資材を入手することは極めて困難。そうした際に代替品などを入手できるホームセンターの資材売り場などを日頃から調べてはいますが、それも限界があります。

 

↓ 「8月8日から盆休み9連休」を知らせる文書がお取引先からドッサリと・・・

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例年こうした「世間は盆休みでも、自社は休日返上のフル操業」のこの時期を意識して、5月初旬のゴールデンウィークが終わるころから、盆休み対策を始めるのですが、自社の生産計画が不透明な部分も多く、過去の経験則や勘を頼りに手探り状態で原材料や資材の在庫量を少しずつ増やしていきます。

当然のことですが、在庫量を増やすのは調達担当者としては、やるべきことではありません。邪道なことなのですが、在庫切れだけは絶対に避けなければならないので、この時期の必要悪と割り切っています。といっても、お取引先企業の供給能力や在庫品の格納場所も限られていますので、あれもこれも闇雲に大量に在庫することはできません。

原材料や資材の調達を担当して14年経ちましたので、どの原材料や資材がいつ頃どれくらいの量消費されるのかを見極める精度は高まったと思いますが、それでもこの時期は本当に緊張し、在庫切れを発生させてしまった夢を見て飛び起きることは毎年1度や2度ではありません。

また、調達担当となって数年間はエクセルを活用してあらゆる原材料や資材の在庫量を把握したり予想するよう努めていましたが、それでも生産がピークに達するこの時期には予想外の消費量に達することがあり、ある年の盆の時期は「ウレタン塗料」が、別の年の盆の時期は「外径20ミリ長さ250ミリのケミカルアンカーボルト」が、その翌年の盆の時期は「アセトン」が、そのまた翌年の盆の時期は「太さ12ミリ長さ55ミリの塩ビ製六角ボルト」が、在庫切れ一歩手前になり慌てた記憶が鮮明に残ります。

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お取引先の会社が9連休を経て今週月曜日から通常営業態勢に戻りましたので、原材料や資材をいつものように発注できるようになりました。今年の「世間は盆休みでも、自社は休日返上のフル操業」の時期を何とか乗り切り、いくつかの品目で在庫切れに近づいた品があったものの、今年も無事に逃げ切れました。今週に入ってからは重圧から解き放たれてよく眠れますし、お取引先のありがたさや頼もしさをも感じます(^^)

 

調達や購買業務など、「お買い物」をしているだけのお気楽な仕事と思われ、13年前の春には、とある経営幹部から「お前の仕事(調達・購買)なんかパートタイムのおばちゃんでもできるだろ」とまで言われていますし、恐らくは今でもそのように思われているだろうと感じます。実際、この13年間昇進や昇格はしませんし、賞与の際の個人評定の値も平凡なものです。

しかしながら、絶対に在庫切れを発生させず、お取引先とは押したり引いたりしながら調達価格を抑える交渉を重ね、自社の他の部署の職員とお取引先各社との間の橋渡し役や連絡調整役を買って出ていて、少なくとも私は自信と誇りをもってこの職務に当たっています。パートタイムのおばちゃんにはやや荷が重いのではないかな、と私は考えています。

 

しかし、13年前に経営幹部の一人がそのような一言を私に浴びせてきたということは、会社が経営判断として、調達、購買業務に対して、そして私個人に対しても偏見によって不当に低く評価をしていると考えるのが自然です。

それに対して反論などする気もありませんし、退職間際になってまでケンカを売るつもりもありませんが、ブログをお読みいただいているみなさまにだけは、「お気楽そうに見える調達・購買業務でもそれなりに苦労しているんだなぁ・・・」とご理解いただきたく、本日はこのような記事を上げるに至りました。