埼玉在住中小企業勤務ダメ人間の思うところ・・・

「中小企業の勤め人」に復帰し「浪人」ではなくなりましたので、ブログ名も元通りに戻しました。

昭和50年のアマチュア無線技士国家試験合格率

本日はアマチュア無線に関する話題です。

先日、昭和50年から昭和57年までの「JARL NEWS」90冊を入手し、当時のことを思い出しながら毎日楽しく目を通しています。

昭和50年9月号と昭和51年3月号に、昭和50年の4月と10月にに行われたアマチュア無線技士国家試験の実施状況(申請者数、受験者数、合格者数、合格率)が掲載されていましたのでご覧いただきたいと思います。

 

↓ 昭和50年4月のアマチュア無線技士国家試験の実施状況

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↓ 昭和50年10月のアマチュア無線技士国家試験実施結果

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当時の1アマや2アマの国家試験は法規も無線工学も択一式ではなく記述式。通信術の実技試験は送受信ともにあり、1アマや2アマは難しすぎて自分には生涯にわたって縁が無いものだとさえ思っていました。電話級や電信級の国家試験でも、昭和46年までは記述式の解答だったと思いますので、記述式でしたら私では合格できなかったのではないかと思います。

私が電話級アマチュア無線技士国家試験を受験したのは中学1年から2年になったばかりの昭和52年4月の国家試験ですが、国家試験の制度や内容は変わっていませんので概ねこの昭和50年の実施状況と同じくらいの合格率ではなかったかと考えます。

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昭和50年4月、10月の国家試験実施結果を見ますと、1アマの合格率は概ね27%前後、2アマが23~33%くらい、電信級が50~52%くらい、そして私が2年後に受験した電話級が36~37%くらいです。電話級は中学生や高校生が大勢受験しており、4月と10月の2回の試験に約8万5千人も受験しています。今では考えられないスゴイ人数です。

電話級アマチュア無線技士の合格率、36~37%というのは他の試験と比較して、どの程度の難易度だったのだろうかと調べましたら、乙4類危険物取扱者試験とほぼ同じであることが判りました。

↓ 昨年と今年の危険物取扱者試験結果。乙4類の合格率は38~39%

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乙4類危険物取扱者試験はものすごく難しい試験ではないものの、ある程度勉強をしなければ合格できない試験です。実際に5人受験して3人が不合格になっていることをこの数値が示しています。

昭和50年代前半の電話級アマチュア無線技士国家試験もある程度勉強しなければ合格できない試験でしたし、小学生や中学1年生のように学校でオームの法則さえも習っていない人には意外と難しい試験だったのではないかと思います。

しかも当時は受験の機会は原則として4月と10月の年2回のみで、受験地も札幌、仙台、東京、長野、金沢、名古屋、大阪、広島、松山、熊本、那覇の11都市のみ。遠隔地に住む小中学生は、親に頼んで会社を休んでもらい、遠くの試験場まで連れて行ってもらう必要がありました。私もそうでした。

しかも当時はまだ新幹線は東海道・山陽新幹線しかない時代で、アマチュア無線技士国家試験受験のためにホテルや旅館で1泊する人も多かったと記憶しています。私はギリギリ日帰りできました。

数少ない受験機会、高額の旅費負担、遠隔地で親に会社を休ませてまで付き添ってもらっての受験。それだけに絶対に落ちてはならない試験でしたので、子どもながらに重圧を感じていました。格通知を受け取った時には本当に嬉しかったです。後に成人してから電信級、第2級と合格しましたが、電話級に合格した時が一番嬉しかったように感じます・・・。

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あれから40年以上経ち、アマチュア無線技士国家試験の内容も大きく変わりました。この3年間の1級~4級アマチュア無線技士国家試験の合格率ですが、1級が35~45%、2級が45~48%、3級が80%前後、4級が75~78%となり昭和50年頃に比べて合格率は上昇しています。特に3級と4級は5人に1人くらいしか不合格になりません。

3級、4級はかなり合格しやすくなっています。もっとたくさんの方が受験して下されば嬉しいんですけどねぇ(^^)

↓ 参考までに2017~2019年の各級アマチュア無線技士国家試験実施結果

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