今日の標題、何のことかご理解いただけないのではないかと思いますので少し説明をさせてください。
私たちが日常的に使っている「100円玉」のほかにも、「100円」として使える硬貨がいくつもあります。
現在の「100円玉」が発行され始めた昭和42年より前に発行された「100円銀貨」や「記念硬貨の100円」は、「100円」として現在も有効です。買い物をした際の支払いに使っても構わないものです。
といっても、お店の方が昭和30年代に発行された古いデザインの100円硬貨や記念硬貨の100円を知らないために、受け取りを拒むことも考えられます。その場合は金融機関の窓口で一般的に流通している貨幣に交換してもらったり、預金として受け入れてもらいます。
なお、自動販売機に入る記念硬貨は昭和50年発行の沖縄海洋博記念硬貨だけかと思います。それ以外の記念硬貨は残念ながら自動販売機には入りません。
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標題にある「37種類」の意味ですが、例えば、現在発行されていて誰の財布にも入っている「100円玉」にも発行された年によって昭和42年から令和2年まで54種類あることになりますが、発行年の違いは数えないことにします。
また、これまでに発行された「100円硬貨」で廃止されたり無効になってしまった例はありません。
それでは「現在有効な100円硬貨」37種類をご覧いただきましょう。
↓ 上から順に
鳳凰100円銀貨(昭和32年~33年発行の通常貨幣) わが国初の100円硬貨
稲100円銀貨(昭和34年~41年発行の通常貨幣)
東京オリンピック記念100円銀貨(昭和39年9月)わが国初の記念硬貨
ここまで3種類を紹介しました。次は昭和40~50年代に移ります。
↓ 上から順に
桜100円白銅貨(昭和42年~現在 誰もが知ってる通常貨幣)
日本万国博覧会記念100円白銅貨(昭和45年3月)
↓ 上から順に
札幌冬季オリンピック記念100円白銅貨(昭和47年1月)
沖縄海洋博覧会記念100円白銅貨(昭和50年7月)唯一自動販売機に入る記念貨
昭和天皇御在位50年記念100円白銅貨(昭和51年12月)
ここまで8種類の「現在有効な100円硬貨」を紹介しました。
昭和51年から約40年間は「100円」の通常貨幣と記念硬貨はここまで紹介した8種類しかありませんでした。
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標題には37種類と謳っています。つまり、残る29種類は平成27年以降に乱発された「100円記念硬貨」なんです。
↓ 新幹線鉄道開業50周年記念クラッド貨(平成27年4月)
東海道 山陽 東北
上越 北陸 共通裏面
↓ 新幹線鉄道開業50周年記念クラッド貨(平成28年4月)
山形 秋田
九州 北海道 共通裏面
平成27年と28年に新幹線鉄道開業50周年記念で9種類の「100円硬貨」が発行されました。ここまで昭和51年までに発行された8種類と合わせて17種類の「100円硬貨」を見てきました。
残る20種類は全て東京2020オリンピック・パラリンピックの記念硬貨です。
↓ 上 東京2020オリンピック競技大会記念=平成30年11月
フェンシング 裏面
下 東京2020パラリンピック競技大会記念=平成30年11月
ボッチャ 裏面
↓ 東京2020オリンピック競技大会記念=令和元年7月
空手 スケートボード
スポーツクライミング サーフィン
ウエイトリフティング 共通裏面
↓ 東京2020パラリンピック競技大会記念=令和元年7月
ゴールボール 裏面
↓ 東京2020オリンピック競技大会記念=令和2年1月
アーチェリー カヌー
自転車競技 共通裏面
↓ 東京2020パラリンピック競技大会記念=令和2年1月
アーチェリー 陸上競技
共通裏面
↓ 東京2020オリンピック競技大会記念=令和2年11月
サッカー テニス
バレーボール ミライトワ(オリンピックマスコット)
共通裏面
↓ 東京2020パラリンピック競技大会記念=令和2年11月
以上です。
昭和32年から昭和51年までの約19年間で8種類の100円硬貨が発行され、38年後の平成26年まで「100円硬貨」は8種類しかありませんでした。しかし・・・
平成27年・・・・5種類
平成28年・・・・4種類
平成30年・・・・2種類
令和元年・・・・・6種類
令和2年・・・・12種類
と、近年になって29種類もの100円硬貨があれよあれよという間に発行され、「現在有効な100円硬貨」は37種類に膨れ上がりました。
約40年振りに「100円」記念硬貨が発行された際(新幹線50周年)は驚きましたが、さらにその後これだけ多くの「100円」記念硬貨が発行されることになるとは全く予想外でした。