蒐集した古銭を紹介する記事をしばらく投稿していませんでした。前回の投稿は昨年の9月29日(小型50銭銀貨)でしたので、およそ9か月もこの類の投稿をしていなかったことになります。
3年くらい前にはこのような古銭の紹介記事を頻繁に投稿していました。昭和の戦中から戦前にかけての古銭類は手許にかなりたくさんあり、1000枚もの古銭を並べたり崩したりしながら写真を撮っていました。
時代が大正~明治時代に遡りますと、手許に保有している古銭の数は少なくなります。100~200枚程度の数の古銭を並べたり崩したりした様子を写真に収めても、以前のような1000枚規模の古銭を並べた写真に比べますと迫力に欠ける印象があります。多少見劣りはしますがご覧くだされば幸いです。
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今日は大正5年から大正8年までの4年間発行された「5厘青銅貨」を紹介します。
5厘とは1銭の半分、つまり0.5銭で、0.005円です。
↓ オモテは菊の花と唐草、ウラは桐と左右に小さな桜花の意匠
↓ 大正5年から昭和13年まで発行された「桐1銭青銅貨」と同じ意匠です
「5厘青銅貨」は「桐1銭青銅貨」の弟分のような扱いですね。なお、「桐1銭青銅貨」については2020年7月19日の記事に投稿しております。興味のある方は是非ご覧ください。
↓ 2020年7月19日付「大正5年~昭和13年に発行された桐1銭青銅貨について」
↓ 「5厘青銅貨」が発行されたのは、大正5年~8年のわずか4年間だけです
4年間で発行された枚数は約4200万枚です。大正8年の発行が最後となりましたが、同時に「銭」未満の「厘」という単位の通貨の発行もこれが最後になりました。
↓ 直径18.78mm、現在使われている1円アルミ貨よりやや小さいです
なお、量目は2.1グラム(1円アルミ貨の約2倍)です。
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↓ 手許には180枚しかありません。10枚×3段×6列で並べてみます
「5厘」は「0.005円」ですので、200枚集めてようやく1円です。180枚では90銭で、まだ1円に達していません。
↓ 近づいて撮影します
↓ さらに近づいて撮影します
↓ 整然と並んでいた「5銭青銅貨」180枚を崩します
↓ 近づいて撮影します
↓ さらに近づいて撮影します
4年間での発行枚数が4200万枚と少ないものの、希少性は高くはありません。未使用品や極美品ではなく一般的な美品や並品であれば古銭専門店で100~300円程度で入手できます。