標題の通りです。私の勤め先の会社では、若手の職員や中途入社して間もない職員を対象とした「勉強会」が、年間におよそ10回開催されています。
私が講師を担当したのは9月28日の「勉強会」で、テーマは「業務に関連した免許や資格を取得しよう」というものでした。実務を学ぶテーマが多い中、私の場合は免許や資格をたくさん取得した経験談を語るもので、やや珍しいテーマです。
この「勉強会」の半年前に講師の打診があったのですが、乗り気になれず断ろうと考えていました、しかしながら「間もなく退職するんだろうから、卒業論文代わりに丁度いいかな」と考え直し、引き受けることにしました。
盆休みあたりから執筆を開始し、8月中旬から9月下旬まで1か月半にわたり、休日はほぼ全て「勉強会テキスト」の執筆をしていました。結局400字詰め原稿用紙85枚分になり、自分でもある程度満足できるテキストが完成しました。
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勉強会テキストの目次は以下の通りです。
目 次
はじめに 1
第1章 免許や資格に支えられてきた46年
→最初の資格取得は9才の秋ですので年齢は55才なんです。
46才ではありません。 5
第2章 実は身近にたくさんの有資格者がいます
→社内には勉強していないと見せかけて、陰で勉強してちゃっ
かり免許や資格を取得している人たちがいます。 12
第3章 免許や資格を取得するメリット
→まぁ、メリットがなければツライ受験勉強なんかしません。
どのようなメリットがあるのかを改めて考えました。 20
第4章 免許や資格を取得するデメリット
→有資格者たちの本音。誰も語りたがらない闇の部分です。
有資格者たちのイライラやモヤモヤを言語化します。 24
第5章 業務に関連した免許や資格を取得しよう!
→次はあなたの番です! やさしい資格からスタート! 29
おわりに 36
こんな内容です。多くの人々に免許や資格を取得することが楽しいと思っていただけるように執筆したつもりです。
特に第4章「免許や資格を取得するデメリット」は市販の書物ではなかなかお目にかかることはありませんが、デメリットを十分に理解したうえで免許や資格を取得する勉強に取り掛かっていただきたいと考え、あえて書かせていただいた次第。
デメリットは「その1」から「その3」までありますので、今日、明日、明後日の3日間で紹介したいと思います。
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それでは第4章「免許や資格を取得するデメリット」です
第4章 免許や資格を取得するデメリット
前章では免許や資格を取得するメリットを挙げました。もしもメリットだけしかなく、デメリットがないのであれば、国民のほぼ全てが免許や資格の取得を目指すことになると思います。
しかし、実際には働きながら休日や夜間に勉強をして資格試験を受験する人は極めて少数派です。
さまざまな免許や資格を取得してきますと、同じように資格試験に挑戦し続けている仲間や同志と知り合い、情報交換などをする機会が増えます。そんな中で多くの仲間と意見が一致した「免許や資格を取得するデメリット」について考えていきたいと思います。
- デメリット その1 金銭的負担や肉体的負荷は想像以上に大きい
会社が受験料や交通費を負担してくれる場合は心配ありませんが、私的な受験は金銭的負担が意外と大きいです。免許や資格を取得するには受験料のほかに、参考書、問題集、証明写真、受験申請書の郵送料金、試験に最適な筆記用具などの調達、試験当日の交通費、試験当日の食事代金が必要になりますし、合格後に免許申請料や登録免許税を支払う必要がある免許もあります。どのような免許や資格でも取得するには少なく見積もっても数万円程度はかかります。結構カネ食い虫なんですね。
しかも試験日が平日だったりしますと、その日は有給休暇を取ることになり、試験直前期は深夜まで、或いは徹夜で勉強をした上に、試験日つまり有給休暇で不在になる日の業務の調整や作業の前倒しをするため普段以上に重労働になります。
私自身平成26年7月に、すでに合格していた第二種作業環境測定士の「単なる試験合格者」から「指定登録機関に登録された正規の作業環境測定士」になるために、登録講習や登録免許税の支払いに約15万円を払い、7月23日から25日までの3日間有給休暇を取得して登録講習に参加しました。有給休暇取得中とはいえ仕事は容赦なく回ってきますので、3日間ともに夕方5時に登録講習を終えてすぐ、東京の田町から電車に飛び乗り職場に急いで向かいます。夜7時ころから約4時間でその日に回ってきた仕事をこなし、深夜0時頃から夕食と入浴。朝4時頃まで登録講習会の復習と予習をこなして短時間の仮眠をとり、始発電車に飛び乗ってまた東京の田町にある講習会場に向かいます。
それでも「作業環境測定士」の称号を得られるのでキツイとかツライとか感じませんでした。なぜなら過去にもっとキツイことをしていた経験があったからです。
今からちょうど20年前のことですが、まだ第二地方銀行のとある支店に勤めていた頃、大型二種自動車運転免許の取得を思い立ち、9月中旬から2月初旬までの4か月半にわたり自動車教習所に通い続けたのですが、一旦仕事を夕方に中断して自動車教習所でトラックやトレーラーやバスの運転の練習をし、夜9時頃にまた職場に戻って深夜1時頃まで仕事をすることを繰り返しました。
35才と若かったとはいえ、正直申し上げてこの時期は非常にキツかったです。しかも二種免許は現在と違って、技能試験の試験官を警察官が務めるガチンコ勝負です。教習所の先生が試験官でしたら多少のミスは見逃してくれるかもしれませんが、警察官は絶対にそのような温情はかけてくれません。試験の日だけは、生涯に一度だけの完璧な運転、警察官である試験官をも唸らせる運転をしなければなりません。そう思うと日々の運転の練習でさえも緊張感が漲り、練習とはいえ真剣モードになりますので練習の後はひどく疲れます。
この4か月半にも及ぶ自動車教習で、大型二種をはじめとする4種類の免許を取得できましたが、約70万円使ってしまいました。もの凄い労力と多額の出費で得たペーパーライセンスです。みなさまは決して真似をしないでください。
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今日は「免許や資格を取得するデメリット」のその1を紹介しました。明日、明後日でデメリットのその2とその3を紹介いたします。