埼玉在住中小企業勤務ダメ人間の思うところ・・・

「中小企業の勤め人」に復帰し「浪人」ではなくなりましたので、ブログ名も元通りに戻しました。

夏の全国高校野球での複数球場利用を考える

9月5日の投稿記事の続きです。夏の全国高等学校野球選手権大会は、夏の甲子園」とも呼ばれており、全ての試合を「甲子園球場」で行うことが当たり前になっています。

実際、夏の全国高等学校野球選手権大会甲子園球場以外で開催したのは、昭和38年の第45回記念大会にまで遡ります。その前は昭和33年の第40回記念大会。いずれも記念大会のため全国46都道府県+沖縄の全ての地域から出場したための措置でした。

当時は47~48校も出場したら、限られた日程の中で全試合を甲子園球場だけで消化するのは難しいと考えたのかもしれません。複数球場を利用した2度の記念大会と前後の年の出場校数を記します。

 

昭和32年(1957年) 第39回大会    23校

昭和33年(1958年) 第40回記念大会  47校(2球場併用)

昭和34年(1959年) 第41回大会    29校

昭和35年(1960年) 第42回大会    30校

昭和36年(1961年) 第43回大会    30校

昭和37年(1962年) 第44回大会    30校

昭和38年(1963年) 第45回記念大会  48校(2球場併用)

昭和39年(1964年) 第46回大会    30校

 

このように、5年毎の記念大会は普段の年に比べて出場校が多く、2度の記念大会では、1回戦、2回戦、3回戦は甲子園球場西宮球場の併用で、準々決勝からは甲子園球場のみで行われました。

現在の夏の甲子園大会は例年49校が出場し、3年前の第100回大会では史上最大56校が出場しましたが、全試合甲子園球場で行いました。

ただ、今年のように雨の日が数日続いただけで日程が行き詰まってしまうことが露呈してしまった以上、全48試合を甲子園球場で行うという常識を見直す動きがあってもよいのではないかと考えます。

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具体的には、大会初日から11日目までの1回戦から3回戦まで41試合は甲子園球場と京セラドーム大阪、ほっともっとフィールド神戸の3球場を併用してできないものかと考えます。私のように真剣にスポーツに取り組んだことのない者の視点では、灼熱地獄の甲子園球場よりも、屋根があって空調設備が整っていて快適な京セラドーム大阪でプレーしたいと思ってしまいます。もちろん、なにがなんでも甲子園!!甲子園以外はイヤ!!という方々のお気持ちも尊重します。

 

3球場を併用しますと、日程の短縮に大きく寄与し、出場選手の滞在期間の短縮、プロ野球の日程(特に甲子園球場を拠点とする阪神)に及ぼす影響を減らすことにつながります。また、甲子園球場での試合数を減らすことにより、私が懸念している甲子園球場の美しい外野天然芝の疲弊、損傷が避けられるのではないかと思います。

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参考までに、全国高校サッカー選手権大会は全国48校が出場しますが、1回戦16試合を8つのスタジアム(浦和駒場、NACK5、等々力、フクダ電子など)で1日で行い、2回戦も8つのスタジアムで16試合を1日で一気に消化してしまいます。メイン会場となる埼玉スタジアム2002では準決勝・決勝の3試合のみ行われます。(今年からメイン会場は埼玉スタジアム2002から国立競技場に8年ぶりに戻ります。)

 

もう一つ、全国高校ラグビーの例を紹介しますと、出場51チームはくじ引きにより花園ラグビー場第1グラウンド」・・・収容人員26544人

花園ラグビー場第2グラウンド」・・・収容人員1300人

花園ラグビー場第3グラウンド」・・・収容人員2880人

のいずれかで試合を行うことになります。効率的に試合日程を消化するためには3球場併用は不可避です。それぞれのグラウンドの特徴を書きますと長くなりますので、単純に収容人数で比較します。第1グラウンドと第2、第3との間には大きな格差があるのがこれだけで判ります。

念願の全国大会出場切符を手に入れたら、高校ラグビーの聖地といわれる「花園ラグビー場第1グラウンド」でプレーしたいというのが選手や関係者の本音ではないかと思いますが、これだけはくじ引きなのでどうにもなりません。

全国大会に出場すれば必ず甲子園球場でプレーできることが保証され、ほぼ例外なく全試合がテレビで全国放送されている現在の高校野球がいかに恵まれたものなのかが改めて理解できます。