埼玉在住中小企業勤務ダメ人間の思うところ・・・

「中小企業の勤め人」に復帰し「浪人」ではなくなりましたので、ブログ名も元通りに戻しました。

個人的には「31年ぶりの商業捕鯨再開」を歓迎してますが

 

・・注意・・ 捕鯨に反対の立場の方は、絶対に読まないでください・・

 

昨年(令和元年)7月1日に商業捕鯨が31年ぶりに再開されておよそ10か月が経ちました。私、個人的には商業捕鯨再開を歓迎しているのですが、あまり話題になっていないなぁ・・・、と感じていました。

そんな中、3日前(4月26日・日曜日)の日本経済新聞朝刊の9面に「クジラが日本に帰ってきた」という特集記事が掲載されていました。

↓ この記事です

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我が国の長年に及ぶ鯨食文化と、それに対する国際世論の風当たりの強さを3ページにわたって記したものですが、読みごたえがありました。

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鯨肉は昭和40年代後半までは、学校給食にも竜田揚げ(たつたあげ読みます・唐揚げのようなものです)などのメニューで結構頻繁に出されていました。

ただし、当時の給食では硬い鯨肉の竜田揚げが嫌いで食べ残していた児童・生徒は一定数いました。

私が子どものころ(昭和40年代)ですと、牛肉は滅多に食べる機会など無い贅沢品。豚肉や鶏肉がようやく一般家庭の食卓に並び始めたころで、夕食の食卓には魚や鯨肉が並ぶことが多かったように感じます。

当時を知る私は、「鯨の大和煮」の美味しさが忘れられないため、先日も「選べるギフト」で鯨の大和煮12缶入り箱を買ってしまいました。「大和煮」とは砂糖、醤油、生姜などで甘辛く味付けをした煮物ですね。

↓ これです\(^o^)/

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ちなみにこの鯨、私はてっきり昨年7月に再開した商業捕鯨で捕った鯨なのかと思っていましたが・・・・・。

↓ 缶の表示を見てましたら・・・

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「本製品は国際捕鯨取締条約にもとづいて、(一財)日本鯨類研究所が実施した捕獲調査の副産物です。」と明記してありました。この缶詰はまだ調査捕鯨によるものですね。

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昭和50年ごろまではどこにでも売っていた鯨肉ですが、最近では殆ど見かけなくなってしまいました。前述の通り、養豚、養鶏の定着、低価格の牛肉の輸入促進により、それほど裕福ではない家庭でも、牛肉、豚肉、鶏肉が買えるようになったことに加え、昭和57年(1982年)のIWC(国際捕鯨委員会)による商業捕鯨一時停止措置、そして昭和63年(1988年)の日本の商業捕鯨中止で、鯨肉は一般には殆ど流通することがなくなり、稀少な高級食材として鯨料理専門店でしか食べられなくなってしまいました。

↓ 鯨肉消費量推移(農林水産省発表・平成29年度食料需給表より)

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この数値、グラフ化しなくても判るくらい鯨肉の消費量の激減がハッキリしています。

ピーク時には国内で20万トン以上も消費されていた鯨肉ですが、昭和50年(1975年)あたりを境に、国内生産量が激減。そして昭和60年(1985年)頃からは輸入量も減少し、平成の時代に入りますと、日本人は殆ど鯨肉を食べていないことが判ります。

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商業捕鯨の31年ぶりの再開から10か月。鯨肉に対する考え方は世代によって大きく異なるように感じます。かつて鯨肉を日常的に食べていた世代(概ね50才以上でしょうか・・・)は懐かしさも手伝って、市場に出回ったら一度は試してみたいと感じている方が多いようですが、若い世代の方々にとっては、珍しいジビエ料理のような感覚なのかな・・・、と思います。また商業捕鯨が再開したとはいえ、採算ベースに乗せるためには牛肉や豚肉、鶏肉などよりも高価格になってしまうかもしれません。諸外国からの捕鯨に対する批判も根強く、まだまだ課題はたくさんあります。

鯨肉には牛、豚、鶏に比べてカロリーやコレステロール値が低く、脂質も少ない上に良質タンパク質が摂取できる利点がありますので、そうした点を強調して需要の掘り起こしていく必要がありそうです。

私、個人的には定期的に鯨肉を消費し、伝統ある日本の鯨食文化の復活を微力ながら支えていきたいと考えています。