昨日の朝刊に、「3メガ銀行グループの21年3月期決算」が掲載されていました。「3メガ銀行グループ」とは、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループの3つを指すようです。個人的にはりそなホールディングスを加えて「4大銀行グループ」としてほしかったと思いましたが、3メガ銀行グループはどんどん巨大化して業容も業態も違ってきており、4つのグループの決算内容を同じ土俵で比較する意味がないと判断されたのかも知れません。
↓ 昨日の朝刊に掲載されていた「3メガ銀行グループの21年3月期決算」
このメガ銀行グループの3つは、いずれも1973年~1990年までの約17年間「都市銀行13行」に属していた銀行同士が合併、再編して形成されたものです。(みずほフィナンシャルグループには旧長期信用銀行だった日本興業銀行も加わっています)
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「都市銀行」という分類は1968年から発足しましたが、日本相互銀行が普通銀行に転換して太陽銀行となってすぐに都市銀行に加わったり、大手地方銀行だった埼玉銀行も都市銀行に加わったりして、都市銀行は一時的に15行を数えた時期もありましたが、第一銀行と日本勧業銀行が合併して第一勧業銀行に、太陽銀行(旧日本相互銀行)と神戸銀行が合併して太陽神戸銀行になったことにより都市銀行の数は1973年に13行になりました。
1990年に、三井銀行と太陽神戸銀行とが合併するまで約17年間は都市銀行は13行体制で安定しており、多くの企業、自治体、個人が利用していました。
私が大学4年生で就職活動をしていた昭和61年(1986年)も、新社会人としてこの都市銀行13行の一角を占める銀行に勤めていた時期も、常にこの13行体制でしたので、記憶や印象としてはハッキリ残っており、今でも13行すべてを淀みなく言えます。
現在では当時の「都市銀行13行」についての書籍や雑誌も見なくなりました。私の手許にもほとんど残っていません。辛うじて当時の新聞の株価欄に懐かしい13行の名称を見つけることができる程度です。
↓ たまたま手許にあった昭和51年12月の新聞、・印が都市銀行13行
懐かしいと思われる方も多いのではないかと思います(^^)
13行の顔ぶれも、旧財閥系(三井、三菱、富士=安田財閥、住友、大和=野村財閥)や旧特殊銀行(北海道拓殖、東京)、旧地方銀行で業容拡大など(三和、東海、埼玉、協和)、合併してできた銀行(第一+日本勧業=第一勧業、太陽+神戸=太陽神戸)とさまざまで、それぞれに個性がありました。
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最後に、かつての都市銀行13行がその後どうなったのかを記します。
第一勧銀>>>みずほ銀行
北海道拓殖>>>1997年破綻、北洋銀と中央信託銀に営業譲渡 2006年法人格消滅
富士銀行>>>みずほ銀行
太陽神戸>>>三井住友銀行
就職活動をしていた35年前には、このような状況を全く想像できませんでした(^^)