3週間も前のことになりますが、8月30日に「東京都台東区秋葉原」に行ってきました。
標題にある「東京都台東区秋葉原」という回りくどい表現を一目見た瞬間に、今日の投稿の内容が予想できた方や、「あ~、それ知ってます」と仰る方も多いと思います。ですが、もしかしたら知らない方もいらっしゃるかもしれませんので、念のため説明をさせていただこうと思います。
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この日は朝から睡眠時無呼吸症候群の1カ月に1度の専門医による診察を受けた後、JR秋葉原駅から近いところにあるアマチュア無線機器専門店に向かったのですが、あいにく水曜日は定休日で買い物はできませんでした。そのまま帰ろうかと思いましたが、せっかく秋葉原駅で降りたので、北へ300メートルほど歩いて「東京都台東区秋葉原」に行ってきました。
JRや東京メトロ、つくばエクスプレスが乗り入れている秋葉原駅から北へ300メートルほど歩くと「東京都台東区秋葉原」という地名の場所があります。
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国内だけでなく海外からも多くの方々が訪れ、電気街やサブカルチャー関連で賑わいを見せる秋葉原駅周辺のいわゆる「アキバ」「AKIBA」の地名は「東京都千代田区秋葉原」ではありません。(東京都が策定した都心等拠点地区の「秋葉原地区」の範囲には含まれます)
電気街周辺は「東京都千代田区外神田一丁目」、秋葉原UDXは「東京都千代田区外神田四丁目」、秋葉原ワシントンホテル周辺は「東京都千代田区神田佐久間町一丁目」、ヨドバシakibaは「東京都千代田区神田花岡町」と「東京都千代田区神田松永町」で、秋葉原駅周辺の賑やかで華やかなエリアで「秋葉原」と名の付く地名のところはありません。
地名が「秋葉原」となるのは、先ほど示した地図で赤枠で囲んだ地域のみです。
南北およそ110メートル、東西およそ180メートルですので面積は約0.02平方キロメートルですが、その約4割が鉄道の高架下や公園(秋葉原練塀公園)です。この「東京都台東区秋葉原」の周囲をグルリと1周しても600メートル弱ですので徒歩で10分もかからないかと思います。
この「秋葉原」は中小規模のオフィスビルやビジネスホテルが立ち並び、古くからある古紙ダンボールリサイクル会社などもあります。秋葉原駅周辺の賑やかな「秋葉原地区」に比べると人通りも少なく、街の雰囲気は全く違います。
↓「台東区秋葉原1」の街区表示板。地名の上では「秋葉原の中心地」も人影まばら
高架下と歩道の間のわずかな空地には草木が生い茂り、歩道にも人通りは少ないです。
この台東区秋葉原は「秋葉原1」から「秋葉原6」までの6つに分けられており、6つ全ての街区表示版を探してみました。「秋葉原1」から「秋葉原5」までは見つけましたが、「秋葉原6」は残念ながら見つけることができませんでした。
↓ ただし、電柱の巻広告の町名地番表示の「秋葉原6」だけは見つけました
背後に見える道路は蔵前橋通りです。
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さて「東京都台東区秋葉原」ですが、この地名となったのは今から59年前の1964(昭和39)年10月1日のことで、それまで「東京都台東区下谷松永町」と「東京都台東区下谷練塀町」だったこの地域の地名を「東京都台東区秋葉原」に変更したものです。
それに対し、秋葉原駅周辺の「秋葉原地区」は明治時代初期から特に現在の千代田区神田花岡町付近(ヨドバシakiba周辺)を秋葉原と呼んでおり、1890(明治23)年に秋葉原駅が開業(当初は秋葉原貨物取扱所)しています。歴史を遡りますとJR秋葉原駅が74年ほど古くから「秋葉原」を名乗っています。
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秋葉原駅周辺の賑やかで華やかな「秋葉原地区」を訪れたことがある方は多いと思いますが、「秋葉原」という地名を名乗るこの地(東京都台東区秋葉原)を訪れたことのある方は比較的少ないのではないかと思います。秋葉原駅から徒歩3分程度ですので、時にはアキバの喧騒を離れて静かで落ち着いた「東京都台東区秋葉原」をゆったりと歩いてみてはいかがでしょうか。