埼玉在住中小企業勤務ダメ人間の思うところ・・・

「中小企業の勤め人」に復帰し「浪人」ではなくなりましたので、ブログ名も元通りに戻しました。

競泳(女子)世界記録~50年前と比べてみました

 一昨日(2月3日)、競泳(男子)の現在の世界記録と約50年前(1969年11月)の世界記録の比較を投稿いたしました。

今日は競泳(女子)の現在の世界記録と50年前の世界記録とを比較します。

 

↓ 学習百科事典に掲載の1969年11月30日時点での競泳(女子)の世界記録

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        1969年11月            現 在(長水路)

100m自由形 フレーザー(豪)         58秒9    ショーストロム(典)    51秒71

200m自由形 メイヤー(米)       2分06秒7    ペレグリニ(伊)   1分52秒98

400m自由形 メイヤー(米)       4分24秒5    レデッキー(米)   3分56秒46

800m自由形 メイヤー(米)    9分10秒4    レデッキー(米)   8分04秒79

1500m自由形 メイヤー(米)     17分19秒9    レデッキー(米)    15分20秒48

100m平泳ぎ ボール(米)     1分14秒2    キング(米)        1分04秒13

200m平泳ぎ ボール(米)     2分38秒5    ペダーセン(丁)   2分19秒11

100mバタフライ コック(蘭)     1分04秒5    ショーストロム(典)    55秒48

200mバタフライ コック(蘭)     2分21秒0    劉子歌(中国)    2分01秒81

100m背泳  ミュアー(南ア)      1分05秒6    スミス(米)        57秒57

200m背泳  アトウッド(米)   2分21秒5    スミス(米)     2分03秒35

400mリレー 米国         4分01秒0    豪州       3分30秒05

200m個人メドレー コルブ(米)    2分23秒5    カティンカ(洪)    2分06秒12

400m個人メドレー コルブ(米)    5分04秒7    カティンカ(洪)    4分26秒36

400mメドレー   米国        4分28秒3    米国        3分50秒40

※ 国名 (蘭)=オランダ (南ア)=南アフリカ (典)=スウェーデン (丁)=デンマーク (洪)=ハンガリー

 

以上です。1969年11月の世界記録は長水路(50mプール)か短水路(25mプール)かが明記されていませんのでどちらかは不明です。現在の世界記録は、オリンピックや世界水泳、日本選手権など主要な大会で採用されている長水路(50mプール)の世界記録を記しました。

長水路(50mプール)と短水路(25mプール)とでは、ターンの回数が異なります。短水路(25mプール)のほうが当然ターンの回数が多くなり、ターンの際に壁を強く蹴って加速力を得ることができるため、短水路(25mプール)のほうが長水路(50mプール)よりも優れた記録が出ます。そのため、競泳では長水路短水路で別々に記録を取ります。

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話題は世界記録から少し離れます。

1936年のベルリンオリンピックの競泳女子200m平泳ぎ決勝(8月11日)で、日本の前畑秀子選手とドイツのゲネンゲル選手の壮絶な優勝争いを、NHKラジオの河西三省(かさいみつみ)アナウンサーが「前畑、前畑がんばれ、がんばれ、がんばれ、ゲネンゲルも出てきました、がんばれ、がんばれ、前畑リード!前畑がんばれ前畑がんばれ、あと5メーター、あと4メーター、3メーター、2メーター、あっ、前畑リード、勝った!勝った!勝った!勝った!前畑勝ちました!前畑勝ちました!前畑の優勝です!前畑の優勝です!」と報じたレースは今でも語り草になっていますが、前畑選手が日本人女性初のオリンピック金メダルを獲得したこのレースの記録は3分03秒6でした。

競泳女子200m平泳ぎの記録を判りやすく並べますと・・・

1936年 前畑秀子(日)  3分03秒6  ベルリン五輪金メダル時の記録

1969年 ポール(米)   2分38秒5  1969年時点での世界記録

2013年 ペダーセン(丁) 2分19秒11 現在の世界記録

このように77年の間に44秒も記録を縮めています。

だからと言って前畑選手の偉業が色褪せることは全くありません。紛れもなく当時世界一のスイマーであり日本人女性として初めての金メダル獲得の偉業を成し遂げた事実に何ら変わりはありません。ただ、記録の伸びの凄さには素直に驚かされます。

 

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100分の1秒を削り出すために、過酷な練習を積み重ねる選手、そして選手を支えるスポーツ医学の進歩、練習方法の改良、スイムウェアの新素材の開発、などさまざまな分野の研究が進められているのだと思いますが、その研究の奥深さは私の想像をはるかに超えるものなんだろうなぁ・・・、と思っています。