40年近く六大学野球のファンである私は、自らの出身学校以外の試合でも興味をもって観戦します。本来であれば今週末(5月30日~31日)が伝統の早慶戦の予定でしたが、この春はコロナ禍の影響で行われません。毎季最終週に行われる早慶戦だけでなく、この春の六大学リーグ戦は1試合も行われていません。
東京六大学野球連盟のホームページでは、選手や関係者の安全や健康を考慮し、8月になんとか1試合総当たり戦のリーグ戦開催を模索するとのことです。実現すればいいと思いますし、実現しました際には神宮球場に応援に行きたいと思います。(あ、無観客開催になるかな・・・)
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六大学野球は毎季最終週が早慶戦と決まっていますが、六大学野球が明治36年11月に行われた慶應義塾×早稲田の試合が起源となり、その後に明大、法大、立大、東大の順にリーグに加わっていきましたので、早慶戦を軸に運営されるのは自然な流れかもしれません。(戦前や終戦後の一定期間は早慶戦が最終週ではない日程だったこともあります)
早慶戦は、英国のオックスフォード大学×ケンブリッジ大学のレガッタ、米国のハーバード大学×イェール大学のアメリカンフットボールと並んで、「世界3大カレッジ・ゲーム」と称されていました。
早慶戦は野球だけでなく、40にも及ぶ種目で対抗戦が行われており、早慶両校による対抗戦の歴史や記録が網羅された「早慶戦全記録」という書物が昨年刊行されました。
↓ 早慶両校の関係者だけでなく、スポーツ観戦好きなら読んでおきたい好著
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早慶戦があまりにも有名なのですが、他にも数十年以上続いている名門大学の対抗戦がいくつかあります。
↓ 関西大学×関西学院大 昭和53年から「総合関関戦」が行われています
早慶戦に次ぐ知名度があり、関西だけでなく全国に知られていると思います。関関戦と並んで「同立戦(立同戦)=同志社×立命館」も全国的に知られていますが、野球、アイスホッケー、ラグビー、アメリカンフットボール、グライダーなどの個別の種目での同志社×立命館の試合を称して同立戦としており、数多くの種目が一斉に対抗試合を行って優勝校を決めるスタイルではないようです。
↓ 上智大×南山大 昭和35年から60年も続く伝統ある定期戦「上南戦」
両校ともにカトリック大学であり、同じ教育理念を有している関係から交流があります。
こちらはプロテスタント系姉妹校の総合定期戦。昭和25年から始まり昨年第70回の記念大会が行われました。両校の定期戦の起源を遡りますと、昭和3年にまでたどり着き、現在まで続いている大学対抗戦としては我が国最古の歴史を誇ります。
今年から「大阪府立大学・東京都立大学総合競技大会」に名称が替わります。替わるというより元に戻ったというほうが適切ですね。昭和28年から続く東西の名門公立大学による伝統ある定期戦です。
戦前から各運動部間で行われていた対抗戦を、戦後、統合することにより始まった伝統ある対抗戦。70年を超える歴史を有します。この写真は名古屋大学陸上競技部さんのホームページをお借りしましたので「対校陸上競技大会」となっていますが、多くの種目で対抗戦を行い総合優勝を争います。
関東にある有力公立大学同士の対抗戦。昭和48年から続き今年は47回目を数えます。 都留→鶴 高崎→鷹 から鶴鷹戦(かくようせん)と称しています。
双青戦(そうせいせん)。この名称は、東京大学のスクールカラーが淡青(ライトブルー)、京都大学が濃青(ダークブルー)で、両校ともに「青」であることに由来します。永年にわたり各競技で独自に行われていた両校の定期戦を一つの大会にまとめ、第1回大会が開催されたのが平成24年。しかしながら明治時代の「第一高等学校」対「第三高等学校」の対抗戦から続く競技もあり、歴史や伝統の重みを感じる大会です。
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早慶戦以外にも2大学による定期戦、対抗戦がいくつもあることがお解かりいただけたかと思います。ここで取り上げた定期戦、対抗戦以外にも探せばまだあると思いますが、私の調査ではここまでです。
このほかにも、単一の種目の対抗戦(ボートの東商戦=東大×一橋大)や3校による対抗戦(三商戦=一橋大、神戸大、大阪市立大・・・旧制の商科大学・商業大学の流れをくむ名門大学)もあります。
また、旧制七年制高等学校を母体とする武蔵大、成蹊大、成城大に同様の学制だった学習院大を加えた4大学による四大学運動競技大会もよく知られています。
そして、なんといっても旧帝国大学(北大、東北大、東大、名大、京大、阪大、九大)の七大学による「七大戦」は、究極の文武両道の方々の大会として知られています。
↓ 今年の「七大戦」のホームページ
もしも人生やり直せるのならば、今度は猛勉強して七大戦に出場したい・・・(^^)